2010年11月30日 -- 医療 --

子供の姿勢、改善に筋力・体幹鍛える体操

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 姿勢の悪い子どもが最近、目立つ。よい姿勢を保つためには、バランスのとれた筋力に加え、規則正しい生活も欠かせないという。胴体部分の「体幹」を鍛える体操を取り入れたり、外遊びで生活リズムを整えたりすることを専門家はすすめている。

 東京都内の小学2年生の岩波健君(8)は、1年生の時に視力が急に落ちた。「悪い姿勢が影響しているのでは?」と母親は不安に感じたという。背中を丸く曲げたまま宿題をしていたり、立っている時も左肩が下がったままだったりしたからだ。

 そこで、母親は、子どもの姿勢改善に取り組む「すくすくトレーニング」に6月から子どもを通わせている。東京都港区の教室で月に数回、約1時間、背骨や肩甲骨、肩関節などを動かす体操を行い、背筋や腹筋などを意識しながら体を伸び縮みさせる。腹筋群と背筋群で体を支える「大黒柱」となる体幹を、効果的に楽しく鍛えるのが目的。

 この教室でトレーナーを務めている後藤文彦さんは、「以前は、外遊びで体幹が鍛えられた。猫背など悪い姿勢が癖になっている場合、一部の筋肉群を使っていない可能性がある。意識的に体幹を動かして姿勢を正すと集中力や落ち着きも出ます」と話す。

 子どもの姿勢の悪さを実感する教師や保育者は増えている。日本体育大学などが約5年ごとに行っている調査によると、「座っている時、背もたれに寄りかかったり、ほおづえをついたりしてぐにゃぐにゃになる子」が「最近増えている」と感じる教師は、小学校で1978年に44%だったのに対し、今年は69%。保育所でも1979年の11%に対し、今年は60%だった。

 95年から調査にかかわる埼玉大学准教授の野井真吾さん(発育発達学)は「子どもの姿勢の悪化は広がっている。姿勢が悪いと、腰痛や肩こり、視力低下など様々な問題を引き起こしやすい」と指摘する。

 姿勢の悪化を防ぐためには、子どもの姿勢を正確に把握しておくことが大切だ。

 正しい姿勢とは、立っている子どもを横から見て、耳・肩・ひざ・くるぶしの少し前を結んだ線が地面と垂直になっており、左右の肩や肩甲骨の高さが同じになっていること。座った時は、背もたれに寄りかからずに深く座って、耳と肩が一直線で足の裏全体が床についている状態が正しい姿勢。写真を撮ったり、耳にひもをあてて、垂直に下ろしてチェックしてもいい。

 よい姿勢を保つには、筋力強化だけでなく、外遊びなどで生活リズムを整えることも重要だという。「寝不足で疲れている時や気持ちが安定していない時に、よい姿勢は保てない。生活リズムや心の問題にも気を配ってください」と野井さんは話している。

姿勢を改善するための体操

 ◆背骨の体操
(1)胸の前で腕を交差し、右に体をひねる。そのまま後ろに背骨をそらせ、5秒間保つ。動かした順で戻す。左も同様に行う
(2)右に体を倒す。そのまま天井を向くように体をひねり、5秒間保つ。動かした順に戻す。左も同様に
(3)右に体を倒す。そのまま床を向くように体をひねり、5秒間保つ。動かした順に戻し、左も同様に。

 ◆肩甲骨と肩関節の体操
(1)両手の甲と両ひじを顔の前であわせる
(2)肩甲骨を寄せるように腕を外に開き、手のひらは外へ向ける
(3)肩甲骨を背骨に寄せたまま、ばんざいをする
(4)動かした順に戻す
(5)慣れたら、速くリズミカルに。(トレーナーの後藤さんの話をもとに作成)

 ◎すくすくトレーニングのホームページ(http://www.suku-training.jp)では約80の体操を紹介している。

(2010年11月26日 読売新聞)

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