携帯タイプ 振動少なく
電動歯ブラシ 進化形
小型で携帯しやすい電動歯ブラシ「ポケットドルツ」。「マスカラのような形状が特徴です」と話す石橋さん(東京都港区の東京パナソニックビルで)
効率的に歯を磨けるとして、暮らしの中にすっかり定着した電動歯ブラシ。最近は、小さくて持ち運びやすく、音や振動を抑えた商品に人気が集まっている。昼食後に外出先で歯を磨く人の使い勝手を考慮したものだという。
神奈川県在住の女性会社員(26)は4月初旬、発売されたばかりの小型電動歯ブラシ「ポケットドルツ」を購入した。「テレビ番組で紹介されていたのを見て、『コンパクトでかわいく、見た目もおしゃれ』と思い、衝動買いしました」と話す。磨いた後は歯がつるつるになった感じだと言い、「朝晩に自宅で使うのはもちろん、旅行や出張の時にも持って行きたい」。
これは、パナソニック(大阪)が今春発売した新商品で、長さ16センチと従来の電動歯ブラシの3分の2程度にし、音も軽減したのが特徴だ。また、キャップをつけて化粧品のマスカラのような外観にし、化粧ポーチに入れても違和感がないようにした。
そうしたデザイン性に加え、実勢価格4000円程度と、1万円台が多い電動歯ブラシの中では手頃な価格設定にした点も受けて、調査会社GfKジャパン(東京)によると、家電量販店で4月に売れた電動歯ブラシのうち、2台に1台がポケットドルツという人気ぶりだという。
女性の昼食後
パナソニックでこの商品開発を担当した石橋絵里さんは、人気の背景として、昼に歯磨きする女性の増加を挙げる。「当社の調査では、20代女性の46%が外出先で昼食後に『毎日磨く』と回答。『たまに』を合わせると約7割に達しています」
その一方、外出先で電動歯ブラシを使う割合はわずか1・2%。「使わない理由に『かさばる』『音が気になる』などが挙がり、これらに対応する商品が求められているとわかりました」と石橋さん。
ライオン(東京)が昨年4月に発売した「デンターシステマ 音波アシストブラシ」(実勢価格1900円)も、軽量化や振動を少なくするなど、手磨きと同様の使いやすさにこだわった商品だ。
「単4乾電池を入れた重さを32グラムに 抑え、長時間持っていても気になりません。歯周病対策が気になる40代前後の購入が多い」と、オーラルケア事業部の戸田淳さんは話す。1年間で50万本を売り上げ、当初計画を1割上回った。
GfKジャパンの
手は動かさず
電動歯ブラシの利点について、歯科衛生士の北原文子さんは「手磨きに比べ、磨き方に難しい技術がいらず、誰でも使いやすい点」と説明する。歯に毛先を当てるだけで、正しい磨き方ができるという。「全部で2分程度で磨き終えるのが目安です」
ただ、手磨きの癖で、電動歯ブラシを使いながら手を動かしてしまうと、商品によっては、歯垢除去効果が落ちることがあ る。商品の取り扱い説明書などで、正しい使い方を確認しておこう。
(2010年5月11日 読売新聞)


