常在菌と付き合う
(3)口中の細菌 一晩で10倍超
歯周病菌(落合邦康さん提供)
一方、少数派だが、環境の変化で急増し、病気を引き起こす2種の常在菌がいる。一つは虫歯の原因菌の「ミュータンス菌」だ。
日大歯学部細菌学教室教授の落合邦康さんによると、この細菌は歯間などにたまる
この菌は粘着質の「バイオフィルム」という膜も作る。菌と乳酸が、この膜に守られると、
もう一つの厄介者は、歯周病を起こす「歯周病菌」だ。
この菌は、歯と歯肉の間(歯肉溝)にたまる歯垢内にいて、毒素を作り、歯肉に炎症を起こさせる。症状が進行して歯を支える骨を溶かすと、歯が抜けやすくなる。
これらの細菌は、食事をすると食物や唾液と一緒に胃に流れていくので減る。しかし、寝ている間は唾液の出が悪いので菌はどんどん増えていく。起床時の細菌数は、前日の夕食後の10倍以上にもなるという。
歯を守る基本は、起床時と毎食後の歯磨きだが、歯間や歯肉溝の歯垢は磨き残しやすい。歯ブラシの毛先を歯や歯の根っこに45度の角度であて、細かく振動させるように磨こう。
落合さんは「忙しくて歯磨きできない時には、うがいをしたり、ガムをかんだりするだけでも効果があります」と助言している。
(2010年3月18日 読売新聞)


