2010年3月18日 -- 歯科 --

常在菌と付き合う

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(3)口中の細菌 一晩で10倍超

歯周病菌(落合邦康さん提供)

 口腔(こうくう)内 の常在菌は400種類以上、100億個以上いるとも言われる。その多くは、善玉菌の「口腔レンサ球菌」だ。歯の表面を覆い尽くし、ほかの病原菌が歯につく のを阻止する。知られていないが、縁の下で歯を守る、ありがたい細菌だ。

 一方、少数派だが、環境の変化で急増し、病気を引き起こす2種の常在菌がいる。一つは虫歯の原因菌の「ミュータンス菌」だ。

 日大歯学部細菌学教室教授の落合邦康さんによると、この細菌は歯間などにたまる歯垢(しこう)内に住み、食物に含まれる砂糖成分を好んで食べて乳酸を生む。この酸が歯を侵して虫歯を作る。

 この菌は粘着質の「バイオフィルム」という膜も作る。菌と乳酸が、この膜に守られると、唾液(だえき)で洗い流されなくなるので、虫歯ができやすい。膜の原料も砂糖なので、取り過ぎないようにしよう。

 もう一つの厄介者は、歯周病を起こす「歯周病菌」だ。

 この菌は、歯と歯肉の間(歯肉溝)にたまる歯垢内にいて、毒素を作り、歯肉に炎症を起こさせる。症状が進行して歯を支える骨を溶かすと、歯が抜けやすくなる。

 これらの細菌は、食事をすると食物や唾液と一緒に胃に流れていくので減る。しかし、寝ている間は唾液の出が悪いので菌はどんどん増えていく。起床時の細菌数は、前日の夕食後の10倍以上にもなるという。

 歯を守る基本は、起床時と毎食後の歯磨きだが、歯間や歯肉溝の歯垢は磨き残しやすい。歯ブラシの毛先を歯や歯の根っこに45度の角度であて、細かく振動させるように磨こう。

 落合さんは「忙しくて歯磨きできない時には、うがいをしたり、ガムをかんだりするだけでも効果があります」と助言している。

2010年3月18日 読売新聞)

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