2010年3月17日 -- 医療 --

常在菌と付き合う

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(2)乳酸菌摂取 下痢減らす

乳酸菌の一つ、ビフィズス菌(神谷茂さん提供)

 「プロバイオティクス」という言葉を聞いたことがありますか。「健康のために」を意味するギリシャ語に由来し、人間に利益をもたらす「善玉菌」を指す。その代表が、腸内に()み着く「乳酸菌」だ。

 ビフィズス菌やラクトバシラスなどの細菌は、人間が食べた食事の残りカスを分解して乳酸を作るので、乳酸菌と総称される。腸内細菌の1割ほどを占めるとされる。

 杏林大医学部感染症学教授の神谷茂さんによると、激しい下痢を引き起こす腸管出血性大腸菌O(オー)157などは中性の環境を好む。乳酸菌は腸内を酸性にすることで、外界から侵入してくる病原菌を居づらくしてくれる。

 乳酸菌は、ほかにも、便を送り出す腸の収縮運動(蠕動(ぜんどう)運動)を活発にして便秘や下痢を防ぐなど、腸の働きを整えてくれる。

 乳酸菌をヨーグルトなどに加えて食べて、腸内に菌を増やせば健康に役立つはず。そんな考えから、「乳酸菌入り」などと名付けられた様々な食品、飲み物が売られている。

 有効性を示す研究結果もある。ロタウイルスが原因の下痢はよく見られるが、症状が出た直後から乳酸菌を含む食物を食べた人の下痢が続いた期間は1・4日で、乳酸菌を取らなかった人より1日早く治った。

 開発途上国へ旅行する日本人の2~5割は細菌やウイルスによる感染性下痢になるが、旅行中、乳酸菌を含む食品や薬剤などを毎日服用した場合、何も取らないより、下痢になる割合が減った。

 外から取り入れる細菌は腸内に棲み着かず、排泄(はいせつ)されてしまうので、毎日、食べる必要がある。その量は、商品により異なるが、乳酸菌入りヨーグルトなどは100グラム以上取りたい。空腹時に食べると菌が胃酸で殺されてしまうので、食後の方が効果的だ。

2010年3月17日 読売新聞)

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