オリーブ油で善玉増やす
パスタなどイタリア料理向きというイメージが強いオリーブオイルだけど、健康効果が世界的に注目されて、ふだんの食生活に取り入れる人が増えているらしい。本当に体にいいのかな。
そのまま飲んでも
オリーブオイル健康法を紹介するイタリア料理研究家の青木敦子さん(4日、東京・渋谷区で)=栗原怜里撮影
イタリア、スペイン、オーストラリア、日本――。各国の食用オリーブオイルが並ぶ。イタリア料理研究家の青木敦子さんが、手持ちの品の一部をみせてくれた。びんやラベルの色形は様々で洋酒ボトルのようだ。
イタリアに料理留学もした青木さんは「オリーブオイルはジュースのようなもので、普通の油のイメージとは違う。イタリアでは、母乳の脂肪と似ており、子どもの脳の働きを良くするといわれています」という。
普通の植物油は、大豆や菜種、ゴマなどの種を搾って精製したものが多いが、オリーブオイルはオリーブの実を搾り、水分を分離しただけだ。ワインのように、品種や地域ごとに味や香りはまったく違ってくる。
「ダイエットや便秘改善にも効果的。そのまま飲んでもいいんですよ」と青木さん。例えば、食事の1時間前にスプーン1杯飲むと、脳が満腹感を感じて食事量が減らせる。腸の運動を促すので便通も良くなるという。
和食にもバッチリ
オリーブオイルに詳しい
油の主成分の脂肪酸は、動物性脂肪に多く太りやすい飽和脂肪酸と、植物性脂肪に多く太りにくい不飽和脂肪酸に分けられる。飽和脂肪酸のとり過ぎは動脈硬化につながるため、松生さんは、肉類などの摂取は抑えながら、植物油の中でも特にオリーブオイルを積極的に利用する食生活を患者にも勧めている。
オリーブオイルの最大の特徴は、不飽和脂肪酸の一種のオレイン酸が非常に豊富なこと。オレイン酸は、動脈硬化の原因になる悪玉コレステロールを減らす一方、悪玉を回収する善玉コレステロールを増やす。
リノール酸も植物油に含まれる代表的な不飽和脂肪酸だが、とり過ぎると悪玉だけでなく、善玉も減らしてしまう。リノール酸を含む植物油は、市販の総菜やレトルト食品、スナック菓子などに多く含まれており、取り過ぎに注意が必要だ。
松生さんは「いい油をとるために、料理は手作りが望ましい。オリーブオイルは和食にも合 い、納豆や豆腐にかけてもクリーミーでおいしくなりますよ。いろいろな料理に使っておいしさを楽しんで」と話す。 (藤田勝)
納豆、豆腐にかけて
納豆に使う場合は、普通にたれをかけた後に、さらにオリーブオイルをかける=写真(右)=。冷ややっこに使う場合は、しょうゆに加えてオリーブオイルをかけてもいいし、少量の岩塩とオリーブオイルだけでもおいしい=同(左)。
市販のオリーブオイルには、未精製のエクストラ・バージン・オリーブオイルのほか、精製した無味無臭のオイルもあるので表示の確認が必要。サラダやカルパッチョなど生で食べる場合はエクストラ・バージンを、いため物や揚げ物には精製したオイルで十分だ。
(2010年3月11日 読売新聞)


