「やせる」食品 次は、とろろ昆布
うどんやお吸い物などに入れて食べる「とろろ昆布」が売れ、メーカーに注文が殺到している。
テレビ番組で「とろろ昆布ダイエット」が紹介された直後から、買い求める客が相次いでいるためだという。昨年は「朝バナナダイエット」がブームになった。食品ダイエットの効き目のほどは――。
首都圏の大手スーパーの担当者は「放送から数日間、急激に売り上げが伸び、通常の倍以上を仕入れた」。東京都内の別のスーパーも「一時は複数の店舗で在庫がなくなった」という。
ブームは一時よりも落ち着いたが、メーカーには今も注文が相次いでいる。海藻食品大手の担当者は「売り上げは放送前の6~7倍に上るペース」と話す。別の海藻食品メーカーも「これまで関西以外ではほとんど売れなかったのに、突然、東京などから大量の注文が来るようになり、生産が間に合わない」と悲鳴を上げる。
とろろ昆布には、どのようなダイエット効果があるのか。今年7月、「とろろ昆布ダイエットバイブル」を出版した矢沢一良・東京海洋大 教授(機能食品学)は、「昆布の食物繊維が小腸で脂質などを包み込み、体に吸収されないまま脂質を外へ排出する」と説明する。ただ、「長期的に適量を食べれば効果があると確信しているが、一時的に大量に食べてやせるというのは想定していない」とも指摘する。
過去、テレビや雑誌で「ダイエットに効果がある」などと紹介されてブームになった食品は、「にがり」「寒天」「白インゲン豆」「納豆」「バナナ」など数多い。だが、2006年の白インゲ
ン豆では、十分に加熱せずに食べて下痢などを訴える人が相次いだほか、07年の「納豆」では、紹介した関西テレビの「発掘!あるある大事典2」が、ダイエット効果に関するデータを
高橋久仁子・群馬大教授(食物学)は、「最近では毎年のように食品ダイエットブームが起き、『またか』という感じだ。テレビ番組などの情報に飛びつき、特定の食べ物を万能薬のように食べるのは、健全ではない。これさえ食べていればやせるという食べ物などはない」と話している。(金杉康政)
(2009年11月6日 読売新聞)


