2009年8月31日 -- 医療 --

気になるせき

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「せきぜんそく」患者増える

吸入型のステロイド(副腎皮質ホルモン)を服用する瀧澤美絵さん。激しかったせきが、うそのように消えた

 東京都大田区の瀧澤美絵さん(44)のせきは2006年暮れから半年ほど続いた。耳鼻科では、風邪と診断され、内科で出た薬を飲むと1週間ほどは治まったが、また始まった。夏になると良くなったが、再び冬が来て、空気が乾燥してくるとせきはぶり返した。

 「おなかから何か出てくるのでは、と思うくらい」と声を落とす。特に夜、横になると気道が押される感じがして、症状が悪化。加湿器をかけても、のどあめや熱いショウガ湯も効果がない。のどは痛み、激しいせきによる倦怠(けんたい)感と寝不足が重なり消耗した。

 昨年11月、インターネットで調べた帝京大病院(東京・板橋)内科教授の大田健さんを受診した。

 瀧澤さんの肺のエックス線画像には異常がない。呼吸機能を測定する「スパイロメトリー」検査をしても、肺の機能は低下しておらず、ぜんそくではない。抗菌薬が一時的にしか効かないため、気管支への感染も主因ではないだろう。

 そう考えて下した診断は、「せきぜんそく」だ。近年、医師の間で認知度が上がり、患者も増えている。

 ぜんそくの前段階と考えられ、ぜんそくで特徴的な「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という呼吸音や呼吸困難はない。多くは風邪に続いて起き、空気の乾燥などをきっかけに、せきの発作が始まるとされる。約3割が、ぜんそくになると考えられている。

 治療では、ぜんそくでも使われる吸入型のステロイド(副腎皮質ホルモン)と気管支拡張薬が使われる。瀧澤さんは、薬のおかげで、せきの出ない冬を過ごすことができた。「おなかの筋肉が楽だし、人に気を使わずにすむ」と喜んだ。

 大田さんは「スパイロメトリー検査などを行えば、正確な診断ができ、せきぜんそくなら、薬でコントロールできる。原則的には、薬は症状がおさまっても続ける必要があるが、早く治療を始めれば、ぜんそくへの移行を防いだり、薬が不要になる場合もある」としている。

 せきは、様々な病気で表れ、素早い対応が必要なものも紛れている。せきが出る病気を紹介する。
(このシリーズは全5回)
せきぜんそくのポイント

 ▽せきが2か月以上続く

 ▽多くは風邪の後に起きる

 ▽乾燥した空気や、たばこの煙、飲酒、会話、運動、精神的緊張などで気道が刺激され、発作が始まる

 ▽せき止めが効かない

 ▽ぜんそくのような「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という呼吸音と、息苦しさがない

 ▽夜にせきがひどくなり、寝不足になる

 ▽たんを伴わないことが多い

 ▽アレルギーのある人、もしくは女性に多い

2009年8月18日  読売新聞)

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