2008年10月 4日 -- 糖尿病 --

病院の実力 糖尿病治療

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「足外来」で壊疽防ぐケア

足の裏を念入りに手入れする足外来担当の総看護師長、杉田和枝さん(丸の内病院で)

 糖尿病の怖い合併症のひとつに、神経障害がある。

 足先などがしびれて痛みを感じにくくなり、ちょっとした傷などの発見が遅れてしまう。そこにばい菌が感染すると、体の抵抗力が落ちているうえ血行も悪いため治りが悪く、最悪の場合は組織が腐ってしまう「壊疽(えそ)」に至る。そうなると、手術で切断しなければならない。

 壊疽による足切断は年間3000件。演歌歌手の故・村田英雄さんが糖尿病で両足を切断したニュースを覚えていらっしゃる方も多いだろう。

 そんな糖尿病に伴う足の合併症を未然に防ごうというのが、「フットケア」の取り組みだ。

 横浜市の男性(73)は、東京・千代田区の朝日生命成人病研究所付属丸の内病院の「足外来」を月1回程度受診し、足の手入れをしてもらっている。

 50歳代ごろから会社の健診で糖尿病を指摘されてきたが、多忙さから治療を怠り、「素足で歩いても足裏の感覚がない」ほどまで悪化させてしまった。血糖値を下げるため、妻と一緒に毎朝ウオーキングするのが日課だが、「うっかり足を傷つけてはそれすらできなくなる」と、足の手入れには日ごろから気を使っている。

 足外来では、神経障害や傷などがないか調べたうえで、傷の元になりやすいウオノメやタコ、水虫のひび割れやじくじくした部分、靴擦れなどを手入れする。

 同病院足外来を担当する総看護師長の杉田和枝さんは、「壊疽の予防のためには、まず糖尿病患者さんに、自分の足に関心をもってもらうことです」と話す。患者自身が日ごろ足に異常がないかよく観察し、不潔にならないように努める「セルフケア」の方法を身につけてもらうのも、フットケアの大切な目的だ。

 フットケアは今年度から、足切断や神経障害などがある通院患者に対し、研修を受けた看護師が、一定の基準を満たしたケアや指導を行った場合には、保険で診療報酬(1700円、3割の患者負担は510円)が医療機関に支払われるようになった。

 これに伴いフットケア外来は急速に普及し、読売新聞社が先月、日本糖尿病学会の研修認定施設に行ったアンケートでも、回答のあった約370施設のほとんどが「フットケア外来がある」と答えた。

 ただし、保険適用の対象は、神経障害や切断手術歴などがある重症患者に限られ、患者一人に30分以上かかるにしては診療報酬が低い。患者と医療者双方から、充実を求める声が寄せられている。

2008年9月25日  読売新聞)

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