末梢(まっしょう)神経の再生治療
損傷部切断後に結合
職場で同僚と腕相撲をする竪山大輔さん(東京都世田谷区のむらもと治療センターで)
2004年8月、東京都狛江市の柔道整復師、
気づいた家族が救急車を呼び高度救命救急センターに搬送され、一命を取り留めた。だが、2本の動脈のうち主要な1本は切れたままで、わきの下辺りで強く縛って止血した影響で正中神経など末梢神経3本がつぶれてしまったため、右の腕、ひじ、手首、手のひらが全く動かず、冷たい。
数日後、意識がはっきりしてくると、次第に腕にすさまじく、絶え間ない痛みが表れた。「腕の中で有刺鉄線を引きずられるよう」で、5秒程度の間隔で電撃に似た激痛が走る。
神経が傷ついた後の「難治性
整形外科の担当医らが問い合わせた関東の大学病院など約10施設すべてに「手に負えない」と断られ、けがから1か月後にやっとたどり着いたのが神経再生治療の経験が豊富な稲田病院(奈良市)院長の稲田有史さんだった。
痛みを取り除くには、切れた3本の神経をつながなくてはならない。しかし、血管を映し出す画像検査から、7センチにわたり、組織が損傷していることがわかった。そこで稲田さんは提案した。「腕の骨を切断して、7センチ短くして、再びつなぎましょう」
竪山さんは驚いたが、「痛みが取れるなら」と迷いはなかった。
手術で切断したものも含め、動脈1本と静脈2本、神経4本、そして骨をつないだ。ひじを曲げる
手術後も腕は動かなかったが、1か月ぐらいで、電撃のような痛みが次第に和らいでいった。そして、機能も少しずつ回復し、手術から4年が過ぎた今、コップを持ったり、腕を上げたりすることもできるようになった。何かが腕に当たる感覚もかすかに戻ってきた。
06年3月、竪山さんは先輩のデイサービス事業所に入社。高齢者70人に介護予防の体操を指導している。
「腕組みする時に『あれ』と思うが、生活の上で支障はない」。竪山さんは、そう言って力こぶを見せた。
気づいた家族が救急車を呼び高度救命救急センターに搬送され、一命を取り留めた。だが、2本の動脈のうち主要な1本は切れたままで、わきの下辺りで強く縛って止血した影響で正中神経など末梢神経3本がつぶれてしまったため、右の腕、ひじ、手首、手のひらが全く動かず、冷たい。
数日後、意識がはっきりしてくると、次第に腕にすさまじく、絶え間ない痛みが表れた。「腕の中で有刺鉄線を引きずられるよう」で、5秒程度の間隔で電撃に似た激痛が走る。
神経が傷ついた後の「難治性
整形外科の担当医らが問い合わせた関東の大学病院など約10施設すべてに「手に負えない」と断られ、けがから1か月後にやっとたどり着いたのが神経再生治療の経験が豊富な稲田病院(奈良市)院長の稲田有史さんだった。
痛みを取り除くには、切れた3本の神経をつながなくてはならない。しかし、血管を映し出す画像検査から、7センチにわたり、組織が損傷していることがわかった。そこで稲田さんは提案した。「腕の骨を切断して、7センチ短くして、再びつなぎましょう」
竪山さんは驚いたが、「痛みが取れるなら」と迷いはなかった。
手術で切断したものも含め、動脈1本と静脈2本、神経4本、そして骨をつないだ。ひじを曲げる
手術後も腕は動かなかったが、1か月ぐらいで、電撃のような痛みが次第に和らいでいった。そして、機能も少しずつ回復し、手術から4年が過ぎた今、コップを持ったり、腕を上げたりすることもできるようになった。何かが腕に当たる感覚もかすかに戻ってきた。
06年3月、竪山さんは先輩のデイサービス事業所に入社。高齢者70人に介護予防の体操を指導している。
「腕組みする時に『あれ』と思うが、生活の上で支障はない」。竪山さんは、そう言って力こぶを見せた。


