2008年9月 4日 -- 病気の予防 --

「生活の中心はヨガ」

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 「ヨギーニ小町」第3回目はテレビや雑誌などで活躍する、パワーヨガの第一人者である綿本彰先生に話を聞いた。長身で細身の綿本先生は、好青年という印象。父の影響でヨガをはじめたとのこと。物心がついたときから家庭にヨガがあり、自然に跡を継いだそうだ。

Qヨガをはじめたきっかけは?

A父がやっていたので、私はニ代目です。父は学生時代にボディービルをやっていて腰痛になり、ヨガと出合い、はまっていったと聞いています。昭和30年ぐらいのことでしょうか。

Qまだそのころは日本でヨガは普及していませんでしたよね?お父様は、ヨガの先生をどのようにして探したのですか?

Aインドに渡って学んだ後に、大阪の心斎橋に教室を開き、本格的に指導を始めました。昭和53年ですね。父もダイエット関連の本も書いていました。

Qその当時、ヨガ教室は少なかったですか?

Aいわゆるカルチャースクールの流行で、ヨガブームが起こりかけて

  いるころなので、まだ少なかったですね。

Q2002年ころから、日本でも再びブームが始まりましたが。

Aマドンナやメグ・ライアンという有名人がヨガをやっているということで、インドではなくて、欧米のヨガが注目が集まり始めました。

Qというと、美容に特化したヨガですか?

Aそ うでもないんですね。どちらかというと運動量が多いために、副産物としてボディシェイプという効果がありましたが、本来の精神統一や心の健康というものは決して薄れていませんでした。ただ、美容効果が注目されていて、アメリカでも効果を求めてヨガを始めた人が増えていたのも確かです。

Qレッスンと共に食生活やライフスタイルもヨガにあわせていったという感じですか?

Aそうですね。日本もアメリカに追随して食事がジャンクな方向に向かっていましたが、その反動でヨガのメソッドに加えてライフスタイルが受け入れられていきましたね。

Qところで、先生の毎日の食生活はどうなっていますか?

A私は雑食です。でも、嗜好(しこう)は変わっていきましたね。魚や肉は食べないことはないですが、ヘビーなものは食べません。ただ、1日3食はきちんと取ります。

子どものころから身近だったヨガ

Q先生はいつからヨガをはじめたのですか?

Aうーん。よくわからないです(笑)。ただ、遊びではなかったです。本格的には習っていませんでしたが、あれをやれとか、これをやれと、父から言われていろいろなポーズをやらされていました。

Q瞑想からではなく、ポーズから?

Aポーズだけを兄と体操的にやらされていました。

Q家庭にヨガがあるという感覚がわからないのですが。

A小 学生の頃は従順で、親がやれといえばやっていて、中学ぐらいになると段々意味がわかってきて、他の子がやっていないのに気が付きました。それまではヨガをやるのが当たり前だと思っていたのに「えっ?みんなやってないの?他の子は、頭の後ろに足かついでないの?」って感じで。(笑)みんなはやっていないということに気付いて、一時ヨガから遠ざかりました。

Qその間は何をやっていたのですか?

Aヨ ガの体操的なポーズはやめましたが、並行して私は小学校の頃から「生きる」ということや、というより「死ぬ」ということに関心があり「死ぬってなんだろう」とか「死んだらどうなるんだろう」ということをずっと考えているような子どもでした。そういうものを一生研究していけたらいいなと当時から思っていました。でも、高校時代から、死ぬことを考えても仕方がないので、どうやって生きるかということを考えようと移行させました。体操的なヨガをやめて、その方 向がどこかに向いたというわけではなく、それと並行して、今でいう哲学のようなものをヨガとは別に自分の中で考え続けて行きました。

Qヨガをやって行く上での迷いはありましたか?

A中学生くらいから、変なポーズをやることに違和感を感じました。さらに拒絶感が生まれ、23歳くらいまで10年間遠ざかっていました。

Qなぜ、またヨガに戻ったのですか?

Aそれとは別に自分が考えていた「いかに生きる」ということが、ヨガという一点に集約されたんですね。

Qその頃は就職していたのですよね?

Aそ うです。就職も「いかに生きようか」ということの延長線だったのですが、同じ死ぬならできるだけ楽しく生きていこうと、高校から大学のときにシフトしていって。どうせなら自分で何か手がけて何かやろうと、経営コンサルティングの会社に入り、経営を学んでいました。普通にネクタイをしめて働いていました。
 そこで一気に自分の人生を決める出会いがありました。営業先の人から逆輸入みたいな形でヨガの本を紹介してもらいました。(笑)それは、ポーズの本ではなくて、ヨガの思想の本でした。
 自分が今まで考えてきた、いかに生きるか、死ぬってなんだろうかということ、父がヨガをやっていて、小さい頃からやらされていたということ、大学時代兄から勧められてアフリカに一人で行ってふらついて来たり。インドに修行に行くのいいなとか、まさにヨガをやるんだと気づいたのが23歳のときでした。
 ヨガの本を紹介してもらって読んだことが、ひとつ転機でした。すぐに会社を辞めてインドへ修行に行きました。もう本当に自分の道が見つかったという感じでしたね。

Aすごいですね。でも、普通の人とは違うのは、インドに修行に行くことにご家族の理解があったのでは?

Qそ うですね。母親は「自分の好きなようにやりなさい」という人でしたし、当時からヨガのスタジオをやっていた父親も「ヨガの先生をやれ」とは一度も言いませ んでした。ただ、私が「インドにヨガの修行に行こうと思う」と言ったところ、しばらく沈黙があった後「よし、行って来い!」と言ってくれました。

インドでいいとこ取りの修行

Qインドでの修行はどのように?

A私は一か所で1人の師に付くのではなく、インドの北から南までいろいろ回って、たくさん師について修行をしました。いいとこ取りというかつまみ食いですね。(笑)

Qどうやって先生を見つけたのですか?

Aそれは、父のコネもあって(笑)。リストがあって「ここがお薦めの施設だ」と。国際的な情報も少ないときで、インターネットもなかったですしね。父と交友が深いインドに強い旅行代理店から情報を得て行ってきたという感じですね。

Q普段の生活で何か心がけていることはありますか?

Aうー ん、特にありません。普段から自分を押し込めないでおこうと思っていて、皆さんを指導するクラスでもそれをものすごく重視しています。ともすればヨガというと、右腕をこっちに持ってきてとか、骨盤の角度はこうだとか、ポーズにしろ、ある一定の型に押し込む傾向があります。しかし、そこからの反発というか、何のためにヨガをやっているかというと、気持ちをもっと自由に保つためなので、食事から生活まで、あまり型にはめず、まあバランスよく好きなことをやろう と。でも、好きなことをやろうと、好きなことはなんだろうというとやっぱりヨガなんですよね。(笑)
 朝起きてヨガやって、クラスの前にもヨガやって、寝る前にもヨガをやって。指導をやって、教室の運営計画について考えて、昼はたいがいそばを食べて(笑)妻には「シンプルすぎてつまらない」って言われてます。(笑)

Q趣味もヨガ?

Aそうなんです。妻はヨガをやらないので「共通の趣味を持とうよ」と、いつも言われてます(笑)。趣味というか、やっていて気持ちがいいので。

Q映画とかテレビとか音楽は好きですか?

A音楽は好きですね。最近ではJポップ。ものすごく普通です。どっぷりとインド色に染まっているわけではありません。インド音楽も聴きますけどね。

Q歌うのは好きですか?

A歌わないですね。昔はバンドでドラムをやっていましたが。

Qどんなジャンルの音楽ですか?

A高校時代はロン毛で、ハードロックをやっていました。(笑)

Q今では想像がつかないですね。(笑)

Aそれもいかに生きるかということで、音楽をやっていたこともありました。

Q今後、やってみたいことは。

Aヨガという言葉でくくらないヨガを伝えて行きたいと思っています。たとえば、物語であるとか、絵本であるとか。あわよくば映画に携わりたいです。いわゆるアートという分野でヨガを表現していきたいと思っています。

Q難しいですね。

Aヨ ガって何なんだということが見えてくると、「ああ、そうだんだ」というヨガの世界観がわかってきます。その感覚を作る方法論のことをヨガといいます。イン ドでは、本を読むこともヨガ、神様にお祈りをするだけもヨガ、ボランティアもヨガです。いろいろな種類のヨガがあります。
 目的に到達することの方法論すべてヨガです。海でいうと、海に流れ込む川すべてヨガであり、山だったらどのルートを通って頂上に達するというのもヨガで す。決して体を動かすことだけがヨガではなく、ヨガに興味がない人、体を動かすのが嫌いな人、また、動かせない人にもヨガのよさを知ってもらうために、ヨ ガという言葉でひとくくりにしないで、別のアプローチでヨガのよさを表現して行きたいと思っています。

Q最近、先生は瞑想法に関する著書も出版されていますが、それも同じことですか?

A私の夢に一歩近づいたという感じですね。

Q先生のヨガの流派は?

A最近スタジオのコンセプトとして生徒さんに強調しているのは、瞑想中心の「ラージャヨガ」です。メディテーション(瞑想)がヨガの本質であり、そこにウエイトを置いて、ヨガを伝えて行きたいです。

Qパワーヨガとはどんなものですか?

Aパワフルで、運動量が多いのが特徴で、「ヴィンヤサヨガ」といって呼吸と動作を連動させながら動くヨガです。「アシュタンガヨガ」から生まれました。

Q睡眠時間は?

A5、6時間ですかね。

Qヨガは1日何回やっていますか?

A2、3回です。

Qいろいろな流派のヨガがありますが。

A私のポリシーのひとつは「否定しない」ということです。フィジカル的な効果を強調したヨガ、哲学や瞑想中心のヨガ、いろいろな個性のヨガがあり、それぞれ役割分担をすればいいと思います。

Q格闘家のヒクソン・グレイシーにも習ったとか?

Aヨガではなく格闘技です。5回ほど直接指導を受けました。ラッキーでした。

(ヨミウリ・オンライン)

※「ヨギーニ小町」(ヨギーニとはヨガを行う女性のこと)

ヨガフェスタ 横浜 2008
日程 9月19日(金)13:30~~19:00
9月20日(土)9:30~19:00
9月21日(日)9:30~17:00
会場 パシフィコ横浜 会議センター[地図]
問い合わせ TEL 03-5561-7517
FAX 03-5561-7516

プロフィール

写真

綿本彰(わたもと あきら)

日本ヨーガ瞑想協会総師範、綿本ヨーガスタジオ主宰

1970年、大阪生まれ。
2003年、銀座に日本初となるパワーヨーガ専門スタジオ「綿本パワーヨガスタジオ」をオープン。(現在は綿本ヨーガスタジオ)
「シンプルメディテーション」書籍(2008年)
「綿本彰のパワーヨーガ パーフェクト・レッスン」DVD(2006年)
など多数

2008年8月26日  読売新聞)

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