低血圧とむきあう
(3)急がず つかまり立ち
低血圧の人は、急に立ったり、食後すぐに動き回ったりすることは避けたい。
60歳前後と10代の思春期に多いと言われるのが、寝た状態から立った時に血圧が下がる「起立性低血圧」だ。自律神経の反射がうまく働かない場合に起きる。
すぐに血圧が下がってクラクラする人もいれば、じわじわ下がって10分ほどたってから倒れてしまう人もいる。普段は高血圧でも起立性低血圧を起こす人がいるという。寝た状態、立った状態の両方で血圧を測らないと「起立性」かどうかの診断はつかない。
浜松医科大付属病院の永田勝太郎医師は「特にお年寄りの場合は、立った直後に一気に血圧が下がりやすい。就寝時にトイレに立つ際や起床時は特に注意が必要だ」と話す。そんな時は必ず1回座り込んでひと呼吸置いてから、ゆっくりとつかまり立ちすること。急に立ち上がって歩き出した瞬間にクラッときて、布団に足を取られて転倒するケースがある。外を出歩くような場合は、つえを使った方が良い。
「食後低血圧」ということもある。食事を取ると血液は消化器系に多く回り、心臓に戻ってくる血液が少なくなる。そのため一時的な脳貧血状態に陥って食後にボーっとしてしまうこともある。満腹で急に立ち上がって失神した例もあるという。
平野医院(東京)の平野誠一郎院長は「食べてすぐ寝ると牛になるよ、と戒めるが、すぐに横になりたいと体が欲したら、低血圧なら、むしろ横になった方が良い」という。全身の血流が良くなるからだ。
食後のお茶やコーヒーなどカフェインは、消化・吸収を助けるという。
2008年7月4日 読売新聞


