低血圧とむきあう
(1)血流悪化し全身に症状
「朝起きられない」「なかなか疲れがとれない」――日常生活で様々な症状を抱える低血圧の人は、周囲から「怠け者」と誤解されがちだ。季節の変わり目、特に夏になると症状が強くなると言われる低血圧の改善方法を紹介する。
高血圧は脳卒中や心筋梗塞(こうそく)の原因になるため、多くの人が治療を受ける。患者数は3500万人とも言われる。一方、低血圧に悩む人も少なくない。多くの低血圧患者を診察してきた浜松医科大付属病院・心療内科科長の永田勝太郎医師は「明確な統計はないが1600万人程度と言われる。本人も医療関係者も高血圧ほど注意や関心を払っていないのが現状だ」と指摘する。
低血圧とされるのは、最高血圧が100mmHg以下、60歳以上の人なら110mmHg以下が目安だ。やせ形、なで肩の体形に多いという。
なぜ低血圧となるのか。永田医師によると、体質(遺伝)とともに、ライフスタイル(日々の習慣)が大きく関係する。運動不足や不規則な食事、偏食 など不健康な生活で心臓の力が弱くなり、末端の血流が悪くなって全身に様々な症状を引き起こす。疲れやすく、体がだるい、暑さ寒さに弱いなど、その症状は 枚挙にいとまがない。
それでも低血圧の人は医療関係者から「長生きする」と言われたりするが、永田医師は「幼いころから多くの症状と付き合っている低血圧の人は、ストレスや体の反応に敏感で、それだけ自己防衛に優れているということ」と指摘する。
まずは、1度の血圧測定だけで即断せず、時間帯や日を変えて測定したうえで低血圧であることを自覚することから始めてほしいと勧める。(生活情報部 大浦哲)
2008年7月2日 読売新聞


