筋肉を鍛える
(2)強めの力出して「貯筋」
「この年齢で筋肉を鍛え始めても効果があるの?」といぶかる中高年の皆様。
「遅すぎることはありません。筋肉を使ってためる『貯筋』で、寝たきりなどにならない健康的な生活を送ってください」。早稲田大学スポーツ科学学術院教授の福永哲夫さんは、こう訴える。
福永さんの研究グループは2004~05年、東京都調布市の65歳以上の男女30人に3か月間、毎日、15分ほどの運動をしてもらった。その結果、男女とも腹筋は20%以上増え、太もも前部の筋肉は男性で約4%、女性で約2・5%増加した=グラフ参照=。一方、体脂肪率は減った。
効果的な「貯筋運動」とは何か?
筋肉を鍛えるために強い負荷をかけると、細胞の一部は損傷を受けるが、細胞の原材料であるたんぱく質の合成が活発となり、修復される。修復後の筋肉は以前より太く、強くなる。
ウオーキング程度の負荷では、筋肉を鍛えるには不十分だ。「日常生活で出す力は、最大筋力の20%以下。効果的な筋トレは、最大筋力の30~40%以上、少し強めの力で行う必要がある」と福永さん。
運動だけでなく、たんぱく質を多く含んだ肉や魚、豆製品などを補給することを忘れずに。
短期集中型トレーニングでは、やめると効果の消失が早いことが知られている。15分ほどの適度な運動を毎日続けることが大切だ。
また、大脳からの命令で筋肉は動くので、運動中は動かす筋肉に意識を集中すると良いとされる。
ところで、「腹筋がつくと太って見えるのではないか」と心配する声が女性陣からあがってきそうだ。
でも、腹筋は体の内側に向かってつくので、ウエストが太くなることはないのでご安心を。明日からは具体的な運動法を解説する。
2008年6月26日 読売新聞


