舌の悩み
(2)歯との摩擦 痛みの原因
周囲の歯の跡がくっきりついた舌(柿木さん提供)
歯との相性で舌が痛むこともある。
舌がん治療が専門の北里大耳鼻咽喉(いんこう)科准教授の中山明仁さんのもとには、「舌が痛い。舌がんではないか」と受診する人が時々いる。痛む場所を聞くと、虫歯や入れ歯、歯の治療の跡などに、舌がこすれていることも多い。
こんな時は、歯科で舌があたる部分の歯の出っ張りやざらつきを削り、磨いてもらうことを勧めている。「ぜひかかりつけの歯医者さんに、舌と歯の関係をチェックしてもらってほしい」と中山さん。
舌に歯があたって、舌の周囲にぎざぎざに歯の跡がつく人がいる。「舌が常に歯で圧迫されているので、舌全体の神経が過敏になり、少しの刺激で痛みを感じやすくなります」と九州歯科大教授の柿木(かきのき)保明さんが説明する。
生まれつき下あごが小さい人もいるが、運動不足や水分のとりすぎ、冷え性で血行不良などになると、舌に水分がたまって大きく膨らむことがある。適度な運動で汗をかく習慣をつけることで、改善することがある。
肩や首のこり、食いしばり、前かがみになる癖があると、口の中の緊張が高まって舌が歯に押しつけられる。長年の癖を治すのは難しいが、あごや肩の力を抜き、姿勢を良くするよう心掛ける。
歯の跡がついても、舌が痛まなければ治療の必要はない。「がんでなく、原因が別にあるとわかったことで、痛みが気にならなくなる人もいます」と中山さんは話す。
2008年5月29日 読売新聞


