漫才師 宮川大助さん 57
「脳出血」(2)物忘れや再発の不安に心重く
「普通の元気が、いかにミラクル(奇跡)なのか。これからは生きている以上、周囲の人とけんかをしないぞ」
昨年2月、脳出血で倒れた時に誓った。幸い、出血を止める薬などによる集中治療が功を奏し、翌日には出血が治まった。
それでも、左半身のしびれは残ったまま。1週間ほど安静にして、初めてベッドを離れ、看護師に付き添われてトイレに行った。
「お尻の穴までしびれていて、いきむ感覚も、便が出ているのかもわからない。今は慣れたけれど、当時はショックでした」
リハビリも始まった。様々な大きさのビー玉をつかんで箱に入れたり、階段を上り下りしたり。ビー玉は何とかつかめたが、指先の感覚がほとんどなく、集中しないとすぐ落としてしまう。真っすぐ立つのも難しい。
1か月で退院し、自宅に戻った。舞台は花子さんが一人で務めた。しびれは徐々に軽くなったが、心は重かった。
「人の名前や、さっき食べたものを思い出せないし、医師からは『今後も、出血する可能性がある』と言われていたし。とにかく不安でね」
それでも、復帰を目指す意欲は持ち続けた。
2008年5月12日 読売新聞


