2008年5月13日 -- 脳梗塞・脳卒中 --

救急外来 天国の入り口に見えた

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 昨年2月5日夜、妻花子さんらと、テレビの企画でダンスの練習をしていた。休憩時間、ヘトヘトになって座り込み、水を飲んだ時、頭の中で、ブチッと音がした。

 「頭の線、切れた」

 異変に気づいたダンスの先生やスタッフが駆け寄ってくる。意識はしっかりしているのに、手、足、顔と左半身がしびれてきた。

 すぐ近くに、救急外来のある病院があったことを思い出した。救急車を呼ぶより、歩いた方が早いだろう。一人では立てず、娘(漫才師・さゆみさん)の肩に寄りかかり、フラフラと歩き始めた。

 「助からないかもしれない。そう思うと、自然と『遺言』が出てきてね」

 娘に精いっぱい大きな声で、こう伝えた。「これは誰のせいでもない。わが人生に一切悔いは無し」

 夫婦で漫才コンビを結成して30年近く。機関車のように突っ走る忙しい人生だったが、ようやく停車できる駅にたどり着いた。そんな心境になったからか、「闇夜にこうこうと光る救急外来の看板が、天国の入り口に見えた」

 医師に言われ、左の手足を動かそうとしたが、できない。画像診断をするまでもなく、脳出血と診断された。

2008年5月5日 読売新聞

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