朝食の意味
Q: この春社会人になり、ひとり暮らしをはじめます。体調を保つポイントを教えてください。(東京都24歳 男性)
A: まずは、早寝・早起き・朝ご飯の習慣を心がけること。とくに朝食は、健康と活力を維持するのに不可欠なものです。しっかり食べて、新生活をスタートさせましょう。
私たちの体には太陽が出るとともに目覚め、太陽が沈むと眠るという生体リズムが組み込まれています。この生体リズムを崩さないことが、健康と体調を保つのに一番大切なことです。そのためには、早起きと朝食が不可欠です。
ところが国民健康・栄養調査によると、20代の男性33.1%、女性23.5%が朝食をしっかりと食べていません。ひとり暮らしをはじめるなら、まず朝食を必ずとる生活習慣を身につけましょう。それが、今後の社会生活を元気に送る基本になります。
朝食は脳の働きとも深い関わりがあります。人間の脳のエネルギー源は「ブドウ糖」という成分です。睡眠中でもブドウ糖は消費されるので、朝起きたときには脳のブドウ糖は不足しています。だから朝食を食べないと集中力を欠いたり、イライラが募って仕事や勉強に支障をきたすことになりかねません。また朝食を抜くと、前日の夜から翌日の昼まで絶食となり、低体温が続いて基礎代謝が低下します。その状態で昼食や夕食を食べ過ぎれば、肥満にもつながります。
朝食をおいしく食べるコツ
朝食の大切さがわかっていてもなかなか実行できない、という場合は食べる工夫をすることです。まず、朝食を食べたくなるような体の状態にしましょう。前日の夕食は、できるだけ寝る3~4時間前に済ませること。寝る直前に食べたりすると翌朝、胃がもたれて食欲もわきません。そして朝は10分でも早めに起きて、食べる時間を作りましょう。朝食を食べることが楽しみになれば、早起きも苦にならなくなるでしょう。
朝食をとる習慣がついたら、内容にもひと工夫を。「主食・主菜・副菜」をそろえることが大切です。朝に、はじめから調理しようとするのは大変なので、前日の夜に少しでも準備しておきます。たとえば、ゆで野菜を作っておけば、朝、具だくさんのみそ汁が簡単に作れます。その中にご飯を入れたおじやもおすすめメニュー。また、ゆで野菜を納豆に混ぜたり、食パンにチーズとともにのせてトーストにするなど、栄養バランスのよい朝食が簡単にできます。果物や乳製品なども添えればより良いでしょう。このように、自炊を工夫することは健康管理のうえで大切です。
新しい生活がはじまるこの時期、生活習慣の変化などで体調も崩しやすいものです。体や脳の働きを活発にするためにも、朝食から栄養をしっかりとって、新生活の好スタートを切りましょう。
福内 恵子 東京都福祉保健局保健政策部健康推進課 課長(東京・新宿区)
2008年4月10日 読売新聞


