健康ナビ:善玉のHDLコレステロール値を上げたいのですが?
◆善玉のHDLコレステロール値を上げたいのですが?
◇基本は運動、たばこもやめて
血液中のコレステロールには、主に悪玉のLDLコレステロールと善玉のHDLコレステロールがある。悪玉コレステロールが血管内に蓄積すると、やがて動脈硬化になり、心筋梗塞(こうそく)などのリスクが高くなる。HDLは悪玉コレステロールを掃除する働きをする。
健康診断で悪玉コレステロールに気をつける人は多いが、HDLは意外に見落とされている。吉田雅幸・東京医科歯科大生命倫理研究センター教授(脂質異常症・老年病内科)は「治療でLDLを低くしても、HDLが低いままだと動脈硬化は進む。HDLを引き上げることも動脈硬化の防止につながる」と話す。
そこで重要なのは、LDLコレステロール値をHDLコレステロール値で割って求める両者の比だ。例えば、LDLが1デシリットルあたり120ミリグラムで、HDLが同60ミリグラムだと、LDLとHDLの比は2となる。この比が高いほど心筋梗塞がより進むことが、海外の大規模調査で判明しているという。
吉田教授は「LDLとHDLの比が2・5以上だと動脈硬化が進みやすく要注意だ。2以下を脂質改善の目安としたい」と話す。糖尿病や高血圧の人は、2以下でも動脈硬化が進むとの報告があり、1・5以下を目標にすべきだという。
HDLコレステロール値を上げるための基本は運動することだ。禁煙も上げる要因になる。コレステロール値を下げる薬剤を使う場合については、京都大臨床教授の野原隆司・北野病院心臓センター長は「ロスバスタチンは悪玉を下げて善玉を上げる。薬価は他に比べて安い」と話し、コレステロール低下薬の選択も重要になることを指摘する。【小島正美】
毎日新聞 2008年3月7日 東京朝刊


